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「とっとり民藝・きっと見つかるあなただけのお気に入り」~民藝のまち鳥取を旅する~

令和の今、20代、30代の若い人からも、その素朴な味わいの中にも斬新さが注目を集める鳥取の「民藝」。展覧会に行くと、年配の方にまじって若い男女が多いのに驚きます。民藝の器や雑貨が、今も日常で愛用されているのには、鳥取出身の民藝のプロデューサー吉田璋也の存在が大きく関わっています。鳥取で花開いた新作民藝はいつまでもモダンで新鮮。鳥取の街には、民藝の息吹がそこかしこに感じられ、人々の生活を彩っています。そんな鳥取を旅して、あなただけのお気に入りを見つけてみませんか。


(2023年11月24日更新)

「とっとり民藝・きっと見つかるあなただけのお気に入り」~民藝のまち鳥取を旅する~

とっとり民藝とは

  • 吉田璋也像(鳥取民藝美術館内)
  • 鳥取民藝美術館内
  • 鳥取砂丘
  • 鳥取たくみ工芸店

「民藝」という言葉をご存じでしょうか。芸術家の作品よりも、日々の暮らしの中で使われてきた手仕事の品こそが本当に美しい、そう唱えた民衆的工芸のことです。

「民藝」という言葉が生まれてから約100年、その運動の指導者だった柳宗悦の没後60年記念展「民藝の100年」(東京国立近代美術館)をきっかけに、昔から人々の暮らしの中で使われてきた手仕事品の数々「民藝」が改めて脚光を浴びています。そして、ここ鳥取には、ある一人の人物から始まった、この地にしかない手仕事の美「とっとり民藝」が今も脈々と根付いています。鳥取市の医師であった吉田璋也は、柳宗悦との出会いをきっかけに、普段使いの日用品の中に「用と美」を見出し、民藝運動にその生涯をかけました。吉田は新作民藝のプロデューサーとして、多くの窯元を指導し、その活動はデザイン生産のみにとどまらず、民藝の美と庶民の暮らしを結ぶ生活文化の提案から鳥取砂丘の景観保護にまで及びました。吉田の美に対する願いは、今も鳥取の街のあちらこちらで見て、体験することができます。きっと、鳥取にしかない、あなただけのお気に入りが見つかることでしょう。

思いが伝わる鳥取の民藝品

  • 鳥取たくみ工芸店
  • カジカリー店内
  • 鳥取たくみ工芸店
  • 牛ノ戸焼

モダンなデザインが特徴的で、今の時代にもマッチする「とっとり民藝」。有名ブランドでもフィーチャーされ、注目度も上がっています。

「とっとり民藝」には決まったルールに規則はありません。ただ一つあるとすれば、使い手のことを考えた使いやすい品であること。作り手の思いがカタチに現れた民藝品には、例えば、この器でご飯を食べたい、といった買い手の思いへとつながります。日々の暮らしを豊かに感じさせてくれる「とっとり民藝」。お気に入りを見つけるのも旅の楽しみのひとつです。

①スリップウェア(山根窯)
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鳥取市青谷町に昭和60年(1985)に開窯。窯主の石原氏は和紙制作を生業とする両親のもと幼いころから民藝に親しんでいた。得意とするスリップウェアは、粘土と水を混ぜてクリーム状にした泥漿(スリップ)と呼ばれる化粧土で表面を装飾して焼いた陶器でイギリスが発祥の地とされる。
「とっとりの手仕事」
②黒と緑の染め分け皿(牛ノ戸焼)
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日本の新作民藝の草分け。昭和初期に衰退していた窯は、吉田璋也が新たなデザインを与え再興した。黒と緑の染め分けには不思議な魅力がある。今の当主は六代目となる小林孝男氏。
「とっとりの伝統工芸品」
③イカ墨セピアインク(万年筆博士)
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耐水性、耐光性に優れたイカ墨インクを日本で初めて作ったのが吉田璋也と言われています。地元の塗料会社の協力で、当時の作り方を再現しつつも、最新の万年筆に入れると詰まる(粒子が荒いためペン芯の毛細管を通らない)といった弱点を克服し、さらに使いやすく進化したインクで海外からも注文が入ります。
公式WEBサイト
④生姜煎餅(宝月堂)
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吉田璋也プロデュースの鳥取銘菓。柳宗悦は鳥取を訪れた際、駄菓子屋で一枚売りしていたせんべいが旨いことを発見し、それを吉田が地元の名店に製造を頼み、箱のデザインにも尽力した伝説の逸品。波形のシルエットは、鳥取砂丘のイメージを彷彿とさせ、白く塗られた生姜蜜を吉田は「鳥取砂丘にうっすら雪が積もったようだ」と表しました。
公式WEBサイト
⑤型染くじら
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服飾の専門学校時代にたまたま訪れた倉敷民藝館で用即美という言葉に心打たれ、そして嫁ぎ先の鳥取で型染に出会った。鳥取市福部町久志羅(くじら)のはずれにある一軒家を住居兼工房だとし、型染の手ぬぐい、のれんなどを製作。紙に書いたり切ったり組み合わせたりして作るおおらかで穏やかな文様が魅力的。
型染くじら「鳥取たくみ工芸店」

今に生きる民藝の美意識に触れる

  • たくみ割烹店
  • カジカリー

民藝品の美しさは「用の美」、つまり飾るだけでなく、使って美しいところに真の価値があります。手にとって、器の温かみを感じながら食事をする、そんな気軽に民藝の美意識に触れることのできるお店をご紹介します。

たくみ割烹店
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様々な民藝の器で鳥取の食材を使った料理が楽しめます。隠し味に味噌を使いまったりと味に奥深さを感じる「味噌煮込みカレー」や、吉田璋也が中国料理をヒントにしたしゃぶしゃぶの元祖ともいわれる「すすぎ鍋」が美味しい。
食べログで見る
喫茶HANA(岩美町)
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クラフト館岩井窯に併設のカフェ。岩井窯の作品を使用して食事やお茶、スイーツを楽しめる喫茶。地元の野菜やお米を使ったランチメニューや土鍋ご飯が人気。
公式instagram
Capli coffee beans(カプリコーヒービーンズ)
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鳥取東照宮・樗谿公園近くのスペシャルティコーヒーを扱うカフェ。カウンター席の背面の壁の棚には「バーナード・リーチの孫にあたる英国人陶芸家ジョン・リーチの作品」を展示。浅入りから深入り、世界の珍しいコーヒーが揃っています。
公式instagram
カジカレー
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「カレーと手仕事の器」がコンセプトの“完全予約制”のカレー屋です。鳥取の岩井窯・牛ノ戸焼き・延興寺窯・中井窯・牧谷窯・山根窯が並びます。各窯元の器のデザインをお好みで選び盛り付ける『器オーダー制』で提供。 スリランカカレーがベースで、季節の旬を1ヶ月半毎に期間限定1択のメニューとなります。
公式instagram
Cafeニジノキ(岩美町)
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浦富海岸近くのカフェ。地元延興寺窯の器やカップで、スパイスカレーやコーヒーを楽しめる。県外から移住してきたオーナー夫妻のお人柄にほっこり、奥様の手作りスイーツに2度ほっこりするカフェです。
公式WEBサイト
okudan
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いなば西郷工芸の郷ギャラリー&カフェ。牛ノ戸焼、因州・中井窯をはじめ西郷地区の作家作品が並びます。
公式WEBサイト

長く使いたくなる暮らしのお気に入りを探そう!

  • 鳥取たくみ工芸店
  • まちパル鳥取
  • 鳥取たくみ工芸店

せっかく毎日使うものであれば、使って気持ちの良いものを選びたい。自分で選んだお気に入りなら、きっとあなたの毎日を鮮やかに彩ってくれます。そんな日々の暮らしを豊かにしてくれる民藝品の購入ショップをご案内しましょう。

鳥取たくみ工芸店
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日本初の民藝品専門店。鳥取県内の窯元、民藝品のみならず出雲の出西窯など吉田璋也と交流のあった窯元の作品などを多数取り揃えています。
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まちパル鳥取 鳥取市ふるさと物産館
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鳥取駅北口から徒歩で約5分。鳥取県東部の特産品や民工芸品、地酒などを販売している物産館。観光パンフレットや地図などが揃っており、観光案内も行っています。
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COCOROSTORE(ココロストア)
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鳥取市から車で約50分、県内の民工芸品を紹介する場所を作りたいとオーナーの地元、倉吉市にある白壁土蔵群内にお店があります。食や住まいなど生活に密着した品が揃います。
公式WEBサイト
SHIMATORI(シマトリ)
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今井書店に併設されているちょっとお洒落な本と暮らしの米子市にあるお店。山陰の窯元を扱っています。
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クラフト館岩井窯
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新型コロナウィルス感染症による自粛以前は、年間一万人の人が足を運んだ、岩美町内にある人気の窯元・岩井窯。窯と工房、作品展示館、参考館、喫茶と食事処を併設し、イベントも開催。
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万年筆博士
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手作りオーダー万年筆の専門店。全国から注文が入るが、なかには直木賞作家も愛用しているとか。手作りオーダーのため予約は1年以上待ちとなることも。
公式WEBサイト

民藝好きにはたまらない!「とっとり民藝」ゆかりの地を訪れる

  • 民藝館通り
  • 旧吉田医院
  • 民藝美術館
  • 石谷家住宅

穏やかな街並みの中にしっかりと民藝が息づいている鳥取。吉田璋也をはじめとした、ゆかりの地を訪ね歩けば、人々の暮らしの中に美しさが宿るという民藝のこころが、旅するあなたの心にすっと染みわたっていくようです。

鳥取民藝美術館
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全国各地から集められた吉田璋也のコレクションをはじめ多くの鳥取の民藝品、手仕事が展示されています。吉田璋也のセンス、美意識の高さを感じられる。展示されている辰巳木工制作の椅子に座れば気分は民藝プロデューサーに。
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鳥取民藝美術館別館 湖山池阿弥陀堂
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「湖山池阿弥陀堂」は鳥取民藝美術館の別館で、湖山池の自然美を鑑賞する施設として昭和39年に吉田が建てた庵です。窓から望む3つの島を阿弥陀三尊になぞらえて、阿弥陀堂と名付けました。民藝に関わりの深い、陶芸家のバーナード・リーチや濱田庄司らも訪れています。
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湖山池遊覧船
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湖山池のほとりにある吉田璋也ゆかりの鳥取民芸美術館別館 湖山池阿弥陀堂に立ち寄るコースもあります。お気軽にお問い合わせください。
また、湖山池を知り尽くした語り部さんが池にまつわる伝説や昔話などを交えながら鳥取弁で楽しく案内してくれるコースも人気です!湖山池の風光明媚な景観や周辺地域の歴史文化をぜひ体感してみてください。
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湖山池
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湖山池の自然を愛した吉田璋也は、鳥取民藝美術館別館「湖山池阿弥陀堂(国登録有形文化財)」を建て公開し、自らもその風景を楽しんでいました。※「湖山池阿弥陀堂」の使用は鳥取民藝美術館へお問い合わせください。
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岩井温泉岩井屋(宿泊)
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創業約130年の湯宿。胸まで浸かって立って入る源泉かけ流しの湯「源泉長寿の湯」が有名。至る所に民芸家具が飾られ、なんともいえない独特の落ち着き。ギャラリーもあります。近海で獲れる新鮮な魚介類と山野に芽吹く山菜など、地元の旬を味わえます。
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石谷家住宅
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大正8年から昭和4年(1919〜1929年)にかけて建築された近大和風建築の粋を集めた智頭町にある石谷家住宅。食堂と書斎の2部屋を吉田璋也がデザインし欅材を使ったビューロー、食堂のテーブル、椅子、床等、民芸調に仕上げられています。食堂は館内喫茶室として利用でき、くつろぎながら食事を楽しむことができます。
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山根和紙資料館
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鳥取市青谷町は、因州和紙の生産地として知られ、江戸時代には御朱印船貿易で海外にも進出していました。古い小学校を移築改築したこの資料館は、全国的にも珍しい和紙の資料館で、長年かけて収集した世界中の紙や、紙で作られた生活用品、紙に関する資料などが展示、収蔵されています。※現在改装中のため見学できません。
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鳥取砂丘
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観光地として有名になる前の鳥取砂丘は、その利用価値から当時は邪魔もの扱いをされていました。吉田璋也は鳥取砂丘の歴史的、文化的価値を見抜き、その保存に尽力し天然記念物指定を勝ち取りました。
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鳥取城跡
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吉田璋也はその他多くの歴史的建造物や自然環境の保護に活発に取り組み、鳥取城跡については史跡指定にするべく運動を行いました。
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箕浦家武家門
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柳宗悦が歴史的文化財としての価値を見い出し吉田璋也が保存活動を行い、現在鳥取内に残る唯一の武家長屋門の遺構として貴重な事から鳥取市指定保護文化財に指定されています。
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仁風閣
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元鳥取藩主池田家別邸である仁風閣を、吉田璋也は国の重要文化財にするべく運動を行いました。
公式WEBサイト

モダンでお洒落な暮らしの器を求めて。とっとり民藝・窯元の紹介

  • 牛ノ戸焼
  • 作陶中の牛ノ戸焼 小林孝男
  • 因州・中井窯
  • 作陶中の因州・中井窯 坂本章氏
  • 山根窯
  • 国造窯

「とっとり民藝」といっても、「〇〇焼き」といった決まった焼き方、作り方があるわけではなく、窯元により個性は様々。新作民藝の伝統を守るもの、若い感性で現代の新しいモダンに挑戦するもの、ひたすらに用の美に徹するもの。そんな個性的なとっとり民藝の窯元巡りも鳥取の旅の楽しみです。(窯元見学には予約が必要です。)

牛ノ戸焼(鳥取市河原町)
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鳥取の新作民藝はここから始まりました。鳥取民藝美術館には、吉田璋也に指導を受けた4代目小林秀晴の作品が展示されています。※工房での購入も可能。事前にご連絡ください。
「とっとりの伝統工芸品」
因州・中井窯(鳥取市河原町)
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鳥取の民藝運動家・吉田璋也の指導によって、二代目坂本實男氏が新作民藝に取り組み、現在は三代目坂本章氏と四代目坂本宗之氏が日々暮らしに役立つ健全な器を制作。※工房での購入も可能。事前にご連絡ください。
公式Facebook
山根窯(鳥取市青谷町)
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ある有名イラストレーターがこの器でカレーが食べたい、と言ったスリップウェアは独特な格子や縞模様などが特徴。
※山根窯を訪れる際は、事前にご連絡ください。
「とっとりの手仕事」
岩井窯(岩美町)
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10代で吉田璋也、バーナード・リーチと出会い、陶芸家を志す。取っ手付の土鍋は人気が高いです。
公式インスタグラム
国造焼(倉吉市)
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無釉による焼締窯変の美術工芸など、造形や焼成を工夫して、4代目の兄妹がそれぞれに新しい作品づくりにチャレンジ。
「とっとりの手仕事」

ものづくりの楽しさを体験!

  • あおや和紙工房
  • あおや和紙工房

民藝は何となくよさげだけど、難しそうと感じているあなた。実際に紙漉きや陶芸体験など、自分で旅の思い出を作ってみるのはいかがでしょうか。自分で作る、という体験を通して作り手、使い手の気持ちがわかるかもしれません。何より物づくりってとっても楽しいですよ!

あおや和紙工房
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因州和紙の生産地・青谷町にある和紙のミュージアム。紙漉き・和紙加工体験ができるほか、和紙を用いた企画展示、半紙、画仙紙、封筒、便箋など和紙製品のショップもあります。
公式WEBサイト
鳥取因幡焼
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陶芸家・三木健太郎氏は京都で修行した後、2013年より地元鳥取市にて独立。鎬という技法を使い、鳥取砂丘の砂・オアシス・夜空をイメージした3色展開の日用食器をメインに制作。自身の作品制作のほか2時間ほどの1日体験教室を開催している。
「とっとりの手仕事」

とっとり民藝と吉田璋也

  • 旧吉田医院
  • 旧吉田医院
  • 鳥取民藝美術館
  • 北條土人形/北條土人形鳥取民藝美
  • 吉田璋也/鳥取民藝美術館提供
  • たくみ割烹店
  • パン切り台とパン切りナイフ/ 鳥取民藝美術館
  • ににぐりネクタイ/鳥取民藝美術館
  • 鳥取民藝美術館
  • 木製電気スタンド/鳥取民藝美術館

吉田璋也は明治31年(1898)鳥取市に生まれ、新潟医学専門学校を卒業し医師になりました。父親をはじめ親族の多くが医師だったことから、ごく自然に医師の道へ進んだようです。そんな吉田は学生時代に白樺派に傾倒し、校友らと共に雑誌『アダム』を創刊。白樺派の柳宗悦と親しくなることから民藝運動に参加し、民藝の道に踏み入るきっかとなりました。*白樺派:柳宗悦、志賀直哉、武者小路実篤らが参加した文学同人誌『白樺』を中心にして起こった文芸思潮

吉田は柳宗悦が見出した民藝の美を日常の生活に取り入れることを願い、昭和6年(1931)故郷で医院を開業すると同時に新たな事業を起します。通りがかりの陶器店で五郎八茶碗を見かけた吉田は、窯元の牛ノ戸焼を訪ね、その伝統を生かしながら自ら新しくデザインしたものを指導し、国内初の新作民藝として全国にその名を知らしめたのです。その後も、陶芸だけでなく木工・金工・竹工・染織・和紙など多岐に渡る工人を指導しました。また、売れなければ作り手の生活も成り立たない、と考え、昭和7年(1932)鳥取市に「たくみ工藝店」、翌8年(1933)には「たくみ工藝店東京支店(現「銀座たくみ」)を開店。また、民藝の器で郷土料理を楽しむ生活的美術館「たくみ割烹店」、実用品の中にこそ真の美しさが表されているという、民藝の思想と創作の指針を示した美術館「鳥取民藝美術館」を設立。デザインから生産・流通・販売・消費に至る組織を作り上げたのです。現在、鳥取民藝美術館の別館である「阿弥陀堂」は、湖山池が最も美しく見える場所に吉田が建てた庵で、民藝に関わりの深い、陶芸家のバーナード・リーチや濱田庄司らも訪れています。一見地味かもしれませんが、誠実で粘り強いここ鳥取の人と風土が、吉田の教えを今も守り続けています。そしてまた伝統を守りつつ、今の時代にあった新作に挑戦する若手作家が「とっとり民藝」を着実に引き継いでいるのです。※旧吉田医院は通常非公開です。

  • 生姜煎餅(宝月堂)
  • たくみ割烹店
  • 喫茶HANA(岩美町)
  • Capli coffee beans(カプリコーヒービーンズ)
  • カジカレー
  • Cafeニジノキ(岩美町)
  • okudan
  • 鳥取たくみ工芸店
  • まちパル鳥取 鳥取市ふるさと物産館
  • COCOROSTORE(ココロストア)
  • SHIMATORI(シマトリ)
  • クラフト館岩井窯
  • 万年筆博士
  • 鳥取民藝美術館
  • 岩井温泉岩井屋(宿泊)
  • 石谷家住宅
  • 山根和紙資料館
  • 鳥取砂丘
  • 鳥取城跡
  • 箕浦家武家門
  • 湖山池
  • 仁風閣
  • 牛ノ戸焼(鳥取市河原町)
  • 因州・中井窯(鳥取市河原町)
  • 山根窯(鳥取市青谷町)
  • 国造焼(倉吉市)
  • あおや和紙工房
  • 鳥取因幡焼