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若桜鉄道駅印の旅 素晴らしき鳥取ノスタルジー(下)


鳥取県東部八頭町と若桜町にまたがり走行する全長19.2㎞のローカル線「若桜鉄道」。2008年、若桜鉄道の終着駅に設けられた機関車転向のための転車台、若桜駅他、多くの駅舎やプラットホーム、第一八東川橋梁をはじめとする鉄橋など、関連施設23施設が国の登録有形文化財に指定されました。「鳥鐵駅印 若桜鉄道編」が開始され、八頭町観光協会でも取り扱いを行っています。

八頭町観光協会は、この駅印帳と駅印に描かれた魅力をより多くの皆様にお伝えするため、若桜鉄道車内で撮影を行いました。

その様子を上下巻に分けてお伝えします。

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若桜鉄道駅印の旅 素晴らしき鳥取ノスタルジー(下)

八東駅「麒麟獅子舞と八東駅」

八東駅は、若桜駅と郡家駅の中間地点にあることから、かつては貨物の引き込み線もあり、その様子を再現したワフ35597が静態保存されています。また、2020年3月には行き違い施設も整備され、増便しました。描かれているのは、麒麟獅子。八東駅から数分のところに位置する「澤神社」では、毎年春と秋の大祭の際に獅子舞保存会の方が演舞されています。澤神社の麒麟獅子舞の特徴は、背中の中心部分に白い幣をつけているのが珍しく、舞は能の要素を取り入れ、ゆっくり舞うのが特徴です。

2019年鳥取県の因幡地方と兵庫県の但馬地方の麒麟獅子舞は、約180の村々に継承され、舞われており、国重要無形民俗文化財指定として登録されました。八頭町では、才代の澤神社、石田百井の落磐神社、山路の山路神社、篠波の美幣奴神社、大坪の諸木神社、市場の市場神社、延命寺の貴布禰神社、米岡の米岡神社で継承されています。今回特別に、麒麟獅子のミニチュアと彫り物をお借りし撮影を行いました。

安部駅「西条柿とこおげ花御所柿」

まっすぐに伸びる線路の景観が素晴らしく映画「男はつらいよ」のロケ地にもなった駅。近隣の安井宿・日下部集落の住民に配慮して入口は2か所、駅名も一文字ずつ取って安部駅となったと伝えられています。丹比駅と同様駅舎に美容院が併設されています。 

安部駅から徒歩約20分のところにある大門地区は花御所柿の産地です。11月中旬ごろには、花御所柿の葉がすべて落ち、オレンジ色に染まった柿畑が広がります。 花御所柿とは、鳥取県東部の因幡地方のみで栽培される甘柿で、日本一の甘柿として全国的に評価されています。果肉は緻密で果汁が多くなめらかな口当たりが特徴です。11月下旬から12月上旬に旬を迎えます。

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必見!安部の桜土手

春の安部駅は、桜並木と駅舎の風景が絶景です。そのため、たくさんの鉄道ファンが写真の撮影に訪れます。

必見!安部の桜土手

隼駅「バイクと竹林公園」

1930年に営業運転が開始され、同年12月1日に若桜駅まで全線開通するまで終着駅であり、そのために本屋のほかに乗務員休憩所など他の駅には見られない建物がある駅です。大型バイクの「隼」と名前が一緒ということから、隼ライダーの聖地となっています。毎年隼駅まつりが開催され、全国各地から2千台余りのバイクが集結します。今回は、隼駅の駅舎を再現したペーパークラフトをお借りしました。 

そして竹林公園。隼駅から徒歩30分。国内外の珍しい竹と笹が生い茂る国内有数の竹林公園。キャンプ場があり、園内には乗って楽しめる全国初のミニSL博物館があります。


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全国のライダー必見!WEB版隼駅まつり

WEB版隼駅まつりは、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、毎年開催されている全国から若桜鉄道「隼」駅と同じであるスズキの大型バイク「ハヤブサ」ライダーが駆けつけるイベント「隼駅まつり」をWEB上で行ったものです。新型隼バイクや2021年4月29日に運行を開始した若桜鉄道「第3弾 隼ラッピング列車」だけでなく、八頭若桜谷の魅力をYouTubeにて全世界に発信しました。

全国のライダー必見!WEB版隼駅まつり

因幡船岡駅「天満山の桜」

木造平屋建ての本屋とプラットホームが一体となっている駅です。待合室に置かれたベンチなどが心地よいレトロ感あふれる駅。かつての山陰第一の牛市が開催されていたことから、現在でも牛の秤が置かれてあり、昭和の風情が色濃くのこされています。駅印に描かれているのは、天満山の桜です。

駅から徒歩10分の天満山公園。毎年春には、1000本余りの桜が咲き誇る町内随一の桜の名所。あいにく撮影の時期は、秋ということで桜関連のものを探しました。

駅から同じく徒歩10分のところに位置する「北岡本店鳥取工場」旧船岡中学校の跡地を利用し、主にリキュールの製造を行っています。販売所もあり地元特産の梨、柿をふんだんに使ったリキュール「万葉の宴」、地元産の酒米で仕込んだ日本酒「八咫烏」をはじめ、豊富な種類が取り揃えられています。その中でも今回見つけたのは桜の花びらが入った「さくらさらさら」です。桜のない時期でもかわいいボトルを飾り小さなお花見を楽しむことができ、中の桜は食用なので食べることができるようです。

北岡本店鳥取工場販売所
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奈良県が本拠地の酒メーカー北岡本店の鳥取工場。平日のみ営業の店舗には、カラフルな見た目が華やかな地元産果物を使用したリキュール、日本初!ズワイガニのリキュールなど、思わず誰かに教えたくなるような魅力的なお酒が…
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天満山公園
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古くから桜の名所として親しまれ、毎年春には千本余りの桜が咲き誇ります。200mほどの小高い山が公園として整備され、遊歩道や東屋があり、季節ごとの天満山の景色をゆったり楽しむことができます。公園内には学問の神様が祀…
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八頭高校前駅「因久山焼の登り窯」

名前の通り駅を降りるとすぐに見えるのは八頭高校。八頭高校生徒の通学の利便性を高めるために、1996年10月に開業された駅です。駅から徒歩5分の場所には鳥取藩主ご用窯としていた因久山焼窯元があり、江戸時代から伝わる登り窯をみることができます。

奈良時代に久能寺周辺で始まったといわれている因久山焼は、江戸時代の鳥取池田藩のご用窯として愛用されました。因幡地方の久能寺が窯元であることか因久山焼と名付けられました。 地元の土、わら灰などの釉薬(うわぐすり)を使った因久山焼きは淡い青と乳白色の流れ模様が特徴的な焼き物です。茶道、花道用具を始め、コーヒーカップや箸置きなど素朴で格調高い作品は多くの愛好者に愛用されています。

郡家駅「福本白兎神社」

若桜鉄道若桜線の始点となる駅で、JR因美線と共有しており特急列車も停車します。2015年に八頭町によりコミュニティ施設と併設してリニューアルされた駅舎です。2階展望スペースでは、行き交う鉄道車両を展望できます。周辺には多くの白兎伝説が残っており、いにしえより白兎神への信仰が脈々と息づいています。また、駅前には、うさぎの石像があり、来町者を出迎えてくれます。

さて、これで9駅すべての紹介を終えました。駅印帳そして各駅印に描かれた各駅沿線の魅力をお伝えしてきました。ぜひ駅印帳を片手に若桜鉄道の小旅行をお楽しみいただければと思います!お付き合いいただきありがとうございました。

ぷらっとぴあ・やず
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JR郡家駅構内にて八頭町観光協会が管理・運営する八頭町観光の拠点「ぷらっとぴあ・やず」。八頭町の観光案内からオリジナル八頭町グッズの販売、若桜町と八頭町をまたがる「若桜鉄道」グッズ、乗車券の販売など、八頭町に来…
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白兎神社
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出雲の大国主命(おおくにぬしのみこと)と因幡の八上姫(やかみひめ)との縁を結んだ「因幡の白うさぎ」が祀られています。日本で初めてのラブストーリーの発祥地として「恋人の聖地」に認定され、人気急上昇の縁結びスポットと…
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成田山青龍寺
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明治に大本山成田山新勝寺よりお不動様を勧請した“因幡の成田山”青龍寺。もともとは710年に行基によって開かれた花喜山浄光寺というお寺で、八頭町中山の山頂付近にあったとされます。開山当時の三体の仏像は現…
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もう一つの白兎伝説 八頭町

いにしえより白兎神への信仰が脈々と息づく鳥取県八頭郡八頭町。八頭町に残る白兎の伝承をご紹介させていただきます。

もう一つの白兎伝説 八頭町