【3時間】厳しい自然と生きる 砂州に築かれた逞しき町・浜坂をめぐる旅
日本海に面し、岸田川の河口に広がる浜坂の町。
ここは、川が運んだ土砂が波によって打ち上げられ、砂州として形成された地形の上に築かれました。
水はけの良いこの土地は、人々の暮らしに適し、漁業や商いの拠点として発展してきました。
砂州特有の起伏ある地形から、「浜に坂のある町」――浜坂と呼ばれるようになったこの町には、厳しい自然と向き合いながら生きてきた人々の知恵と営みが今も息づいています。細い路地や漁村の街並みを歩き、河口砂州や防風林を間近に眺めながら、自然と共存してきた浜坂の歴史を体感。
日本遺産に認定された「歴史と自然の調和」が、風景のひとつひとつから感じられる周遊コースです。
- 所要時間
- 約3時間
- 交通手段
- 徒歩

新温泉町 まち歩き案内所 松籟庵
まち歩き案内所「松籟庵」からスタート!
浜坂のまち歩きの拠点・松籟庵に集合。
砂州の上に築かれた浜坂の成り立ちや、この町が自然と向き合いながら育まれてきた歴史に触れ、旅が始まります。

あじわら小径
浜坂の暮らしと歴史を感じながら歩ける細道
砂州の上に築かれた浜坂の町を象徴する、細く入り組んだ路地「あじわら小径」。
限られた土地を生かしながら暮らしてきた人々の知恵が感じられる道で、起伏のある地形や漁村らしい街並みが今も残ります。
歩くほどに、厳しい自然と共に生きてきた浜坂の歴史と日常が伝わってくる散策スポットです。

浜坂先人記念館 以命亭
自然と向き合った暮らしの軌跡
森家・七釜屋屋敷を改修した「先人記念館・以命亭」。玄関には七釜屋の家紋を染めぬいたのれんがかかり、のれんをくぐると古にタイムスリップしたかのような空間が広がります。吹き抜けの酒蔵を利用した以命亭ホールや、森藍尾コーナー、森梅園コーナーがあり、庭を望むと梅の木とともに、俳人の森藍尾の句碑が建立されているのが見えます。また、母屋と酒蔵にはコミュニティテラスが併設され、ゆったりとした雰囲気で先人たちの足跡を辿ることができます。

浜坂漁村集落
海とともに生きる、浜坂の日常風景
日本海と岸田川の河口に広がる、浜坂漁村集落。
川が運んだ土砂と波の作用によって形成された砂州の上に築かれ、水はけの良い土地を生かして、人々は海とともに暮らしを営んできました。
細く入り組んだ路地や、寄り添うように建つ家々は、限られた土地と厳しい自然条件の中で生まれた暮らしの知恵の結晶。
漁港を中心に広がる集落には、漁に出る生活リズムや、人と人との距離が近い漁師町ならではの温かな空気が今も残っています。
「浜に坂のある町」――浜坂の名の由来となった起伏ある地形とともに、自然と向き合い、共存してきた人々の歴史を感じながら歩いてみてください。
日本遺産に認定された「歴史と自然の調和」を体感できる場所です。
- 住所
- 〒669-6702 兵庫県美方郡新温泉町浜坂

浜坂県民サンビーチ
砂州と防風林が語る、浜坂の物語
河口砂州・防風林 見学
浜坂県民サンビーチでは、岸田川が運んだ土砂と、日本海の波の作用によって形づくられた河口砂州と防風林を間近に見ることができます。
この自然の造形は、強い風や潮から町を守り、人々の暮らしの基盤となってきました。
砂州の広がりや、防風林が連なる景観を実際に歩きながら、自然の力と人の営みが共存してきた浜坂の歴史を体感。
「風と砂」が織りなす日本遺産の世界観を、五感で感じられる見どころです。

新温泉町 まち歩き案内所 松籟庵
レコードの音色に包まれる浜坂時間
旅の最後は、新温泉町のまち歩き案内所「松籟庵」へ。
浜坂の町並みや歴史、歩いてきた道のりを振り返りながら、モデルコースは終了となります。
浜坂がレコード針の産地として知られることにちなんだオーディオルームにも、ぜひお立ち寄りください。
レコードから流れるアナログ音源のやさしい響きに包まれながら、町の記憶と旅の余韻を静かに味わう、浜坂ならではのひとときをお楽しみいただけます。



